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産業用ロボットにAIを搭載するとどうなる?メリットや導入事例を解説

製造業の人材不足から、産業用ロボットの導入を検討している事業者も多いのではないでしょうか。産業用ロボットは動作を一つひとつ教示しなければならないため、ジョブ(ロボットに実施させる作業単位)の数が多い場合は導入のための手間が増えます。

産業用ロボットにAIを搭載すると教示が簡単になり、情報を駆使して自ら最適な動作をすることが可能です。製造業の人材不足を解消し、生産性を向上させたいのであれば、産業用ロボットにAIを搭載させることを検討しましょう。

この記事では産業用ロボットにAIを搭載するとどうなるのか、メリットや注意点、導入事例についてわかりやすくまとめました。産業用ロボットにAIを搭載させ、うまく活用できれば自社の強い味方になるでしょう。

産業用ロボットにおけるAI導入とは?

産業用ロボットにおけるAI導入とは?

産業用ロボットにおけるAI導入とは、プログラムに従って作業を行う産業用ロボット(ハードウェア)にAI(ソフトウェア)を搭載することです。産業用ロボットが稼働するときに得られるさまざまな情報を、AIが分析・学習することで状況に応じた最適な動作ができるようになります。

たとえば、従来の産業用ロボットでは、プログラミングで教示したこと以外の行動ができません。そのため、何かトラブルが起きた場合、産業用ロボットは自ら作業を止めるようなことはできず、作業員が手動で止める必要があります。

一方、AIを導入した産業用ロボットは、プログラミングで教示したこと以外にも今まで収集した情報を基に自ら行動を起こすことが可能です。未知のトラブルに見舞われても、今までの情報を駆使して最適な答えを導き出し、行動することができます。

産業用ロボットにAIを搭載させるメリット

産業用ロボットにAIを搭載させるメリット

産業用ロボットのAI搭載は、企業の競争力を高められる可能性を秘めています。具体的には次の3つのメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。

生産性向上が期待できる

産業用ロボットにAIを搭載すると、繰り返し作業やデータ処理を高速かつ正確に実施することができるため、生産性の向上が期待できます。産業用ロボットが繰り返し作業をして、情報を集めることでAIが最適な動作を自律的に見つけ出すため、作業スピードがアップします。

従来の産業用ロボットでは、最適な動作をさせるために、試行錯誤を繰り返しながら、細かい動作までプログラミングで教示する必要がありました。しかし、産業用ロボットにAIを搭載すると、プログラミングで教示した情報に従って、繰り返し動作することでロボットが自ら情報を収集し、最適な動作を選択できます。

その結果、最適な動作をするための教示にかかる時間とコストを削減することができ、作業員は別の作業に従事することが可能です。

安全性の向上が期待できる

産業用ロボットにAIを搭載することにより、労働環境の安全性の向上が期待できます。AIを搭載した産業用ロボットは、危険作業の代替を行うのはもちろんのこと、リアルタイムで労働環境を監視し、労働災害を未然に防ぐことができるためです。

たとえば、建築現場や製造現場では、危険な環境下でのデータ収集や安全点検作業をAIを搭載した産業用ロボットに代替し、作業員のリスクを低減することに成功しています。

AIは過去に発生した労働災害のデータを分析し、危険が発生するパターンを予測。特定の時間帯や作業内容における事故リスクを事前に察知して作業員に警告したり、適切な対応をしたりすることができるため、作業員が安全に働ける労働環境を確保できるようになりました。

省人化を実現できる

産業用ロボットにAIを搭載すると、省人化を実現できます。産業用ロボットにAIを搭載すると、人間の労働力を効果的に代替させることが可能だからです。

例えば外観検査業務を作業員10名で行っていたのを、AIを搭載した産業用ロボットを導入し、リアルタイムで異常検知・物体検知・分類できたことで、3名にまで省人化できた事例があります。

また、AIを搭載した産業用ロボットは、熟練工の技術を継承することも可能です。大手自動車メーカーの事例を取り上げると、従来自動車を製造するのに欠かせない部品に細かい傷や欠損がないかの確認は人の目で行っていました。この検査には熟練した技術を要し、時間もかかるため熟練工には大きな負担となっていました。

そこで自動車会社は省人化を実現するために、AIを搭載した産業用ロボットを導入しました。AIに欠損や傷のある部品の画像を大量に学習させ、検査を自動化させることに。その結果、検査工程に関わる人員を半分にまで削減することに成功させたという事例もあります。

AIを搭載した産業用ロボットを導入するときの注意点

AIを搭載した産業用ロボットを導入するときの注意点

産業用ロボットにAIを搭載すると生産性の向上や省人化が期待できます。そのため、「今すぐ導入したい」と思う事業者もいるかもしれません。しかしながら、AIを搭載した産業用ロボットを導入するときにはいくつか注意点があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

自社の課題や導入目的を明確にする

AIを搭載した産業用ロボットを導入したいのであれば、まず自社の課題や導入の目的を明確にする必要があります。しかし、事業者の中にはどのような導入の目的を立てればよいのかわからない人もいるでしょう。ここからは、AIを搭載した産業用ロボットの導入目的の例をいくつかご紹介します。

生産性の向上

AIを搭載した産業用ロボットの導入目的の1つに生産性の向上が挙げられます。産業用ロボットは24時間稼働することができ、人間よりも高速かつ正確に作業をすることが可能です。また、AIを搭載することにより、機械学習で情報を収集・分析し、より無駄のない最適な動作で作業をすることもできます。その結果、業務効率も上がり無理なく生産性を向上させることが実現可能です。

人手不足の解消や労働力の確保

AIを搭載した産業用ロボットの導入目的の1つに人手不足の解消や労働力の確保が挙げられます。溶接や塗装作業など危険な作業や重労働を産業用ロボットに代替することで、作業員の安全性の向上と負担軽減が期待できるためです。また、AIを搭載することで、熟練工の技術や目を産業用ロボットにインプットさせて、熟練工の代替として作業させることも可能でしょう。

品質の安定化

AIを搭載した産業用ロボットの導入目的の1つに品質の安定化が挙げられます。AIを搭載した産業用ロボットに外観検査や品質管理を任せることで、ヒューマンエラーによる品質低下を防ぐことが可能です。例えば、AIを搭載した産業用ロボットに外観検査で規格外となった商品の画像を大量にインプットさせ、外観検査で画像とよく似た欠損や傷がある商品を「欠損品」として仕分けすることができます。さらにAIは機械学習により学習をするので、予期せぬ欠損品が出た場合も、自ら判断して作業を継続することができるでしょう。

リスクアセスメントを実施する

AIを搭載した産業用ロボットを導入するときは、リスクアセスメントを実施しましょう。AI搭載の有無に限らず、産業用ロボットは作業中の事故により従業員に大けがを負わせたり、命を脅かしたりする可能性があるためです。

産業用ロボット導入前に、作業における危険性や有害性を特定し、リスクを評価するリスクアセスメントを実施することで、痛ましい事故を未然に防ぐことができます。リスクアセスメントをした結果、産業用ロボット導入時に作業員に危険が生じる可能性が高いと判断された場合は、労働安全衛生法に基づき、柵や囲いなどを設置しましょう。

機械学習が必要である

AIを搭載した産業用ロボットを導入するときは、機械学習が必要であることを覚えておきましょう。機械学習とは、人間から与えられた指示(プログラミング)に従って法則性を理解する仕組みのことです。AIはゼロの状態から、最適な動作を導き出すことはできません。

AIが最適な動作を自ら導き出すには、人間が教示したプログラミングに従って、作業を繰り返し情報を集める「機械学習」が必要です。AIが最適な動作を導き出すまでにかかる時間は、AIが取得する情報量にもよりますが、3ヶ月~1年程度はかかると考えておきましょう。

【業種別】AIを搭載した産業用ロボット導入事例

業種別】AIを搭載した産業用ロボット導入事例

自社にAIを搭載した産業用ロボットを導入したいと思っても、「どのような作業に従事させればよいのか、イメージできない」と考える事業者もいるかもしれません。そこで、ここからは様々な業界で実際に導入された事例をいくつか紹介します。これらの事例は、各企業が自社での活用可能性を検討する際の参考になるかもしれません。

製造業での導入事例

菓子製造業では、AIを搭載した産業用ロボットを導入し、製品の品質向上と検査工程の効率化に成功した事例があります。AIを搭載した産業用ロボットに、大量の画像をインプットさせて外観検査をさせることで、人間の目では見逃しがちな微細な欠陥も高精度で検出できるようになりました。

また、タイヤ製造業では、AIを搭載したタイヤ成型システムを開発した事例があります。AIによりタイヤに関する大量の情報とデータを取り込めるようになり、人間の高度な技術とノウハウを吸収できるようになりました。

その結果、タイヤの成型工程を自動化させ、タイヤの真円度を15%向上できるように。さらに作業者あたりのタイヤの生産性が2倍にアップしています。

物流業での導入事例

大手物流会社では、AIを搭載した産業用ロボットを導入し、物流倉庫の効率化に成功した事例があります。物流会社が導入したロボットには、次のような機能がありました。

1.作業員がピッキングした商品を受け取る

2.商品を所定の場所へ運搬する

3.作業員に次のピッキング先を指示する

これらの機能により、作業員はピッキング作業に専念できるように。その結果、作業員の倉庫内での商品運搬の手間が削減され、「商品を壊さないように運搬する」という精神的負担の軽減や全体的な労働時間の削減が実現しました。

また、導入されたロボットはAIセンサーを搭載しており、倉庫内で作業員とすれ違う際には道を譲るなど、安全面にも考慮した設計となっています。

医療分野での導入事例

医療分野でも、AIを搭載した産業用ロボットの導入事例があります。自動調剤ロボットを導入し、薬の取り出しや加工作業の一部を自動化を実現。

自動調剤ロボットは、棚から指定された錠剤を必要な量だけ取り出し、患者ごとのトレーに振り分ける作業を行うことができます。この導入により、処方せんの受付から薬の受け渡しまでのスピードが改善され、薬の取り違えなどのミスも減少しました。さらに、薬剤師が患者への服薬指導などに、より多くの時間を割けるようになったと報告されています。

産業用ロボットでAIを活用したいならICS SAKABEにご相談ください

産業用ロボットでAIを活用したいならICS SAKABEにご相談ください

「自社の産業用ロボットでAIを活用したい」「AIを搭載した産業用ロボットを導入したい」このように考える事業者は少なくないでしょう。しかしながら、実際に導入しようとしても何から始めればよいのか、自社の事業のどの部分に役立つのかわからない事業者もいるかもしれません。

産業用ロボットでAIを活用したいのであれば、ICS SAKABEにご相談ください。ICS SAKABEでは、製品の外観検査を産業用ロボットに代替できるAIビジョンシステムの導入支援サービスを実施しています。

AIビジョンシステムを導入できれば、高精度な画像認識により、人の目視では見逃しやすい製品の欠損や、細かい部分の判別をしたりすることが可能です。その結果、外観検査に必要な人員を削減できるのはもちろんのこと、不良品の削減やコスト削減が実現できる可能性が高まります。

ICS SAKABEでは、自社に合うAIビジョンシステムのご提案もしております。「産業用ロボットでAIを活用したいけれどもどのようにすればよいのかわからない」とお悩みの事業者はお気軽にご相談ください。

まとめ

まとめ

産業用ロボットにAIを搭載すると、機械学習によりロボットが自ら最適な動作をしてくれるため、生産性の向上を実現させることができます。また、従来人に頼っていた作業をロボットに任せることもできるでしょう。

しかしながら、AIを搭載した産業用ロボットにメリットが多いとはいえ、安易に導入に踏み切ってしまうのはやめましょう。AIを搭載した産業用ロボットはできることが多いものの、導入する目的が明確でなければその性能を十分に発揮できず、効果が実感できないためです。

さらにAIを搭載した産業用ロボットは高価なため、思ったような効果が期待できなければ、宝の持ち腐れになりかねません。そうならないためにも、自社にAIを搭載した産業用ロボットを導入する際には、目的を明確にし、導入後のイメージを従業員と共有する必要があるでしょう。

しかしながら、実際に導入したいと思っても何から始めればよいかわからない事業者もいるかもしれません。そのような場合は、自社だけで話し合うのではなく、AIに詳しい事業所に相談することをおすすめします。

ICS SAKABEでは、自社に合うAIを活用した産業用ロボットの導入支援サービスを行っています。AI搭載の産業用ロボットについて、興味のある方は相談してみてはいかがでしょうか。

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